病気

多飲多尿ってなんだろう?

こんにちは。獣医師の後藤です。

やっと異常なまでの暑さがやわらぎ、なんとなく夏の終わりを感じるようになってきましたかね?
そんな近頃の気候に少しホッとしています。

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夏の思い出、何かないかな?と思ってスマホのアルバム見たら出てきた、死んだ魚アンドけもぞうです。
死んだ魚の匂いを体にスリスリしてました。
すぐおフロに入れました。
そんな夏の思い出です。

この夏、本当に暑かったですよね、去年も暑かったけど、子供の時に夏ってこんなに暑かったかな?と毎年思います。
そして今年の夏は、私の中で、グリーンダカラという飲料がハマりにハマり、1日1リットルはグリーンダカラを飲んでいます。

よくモデルさんとかは、常温の水を大量に飲む、なんて話を聞いたりするので、良きことでしょうか?

というわけで、今日は病気のサインのひとつである、「多飲多尿」についてお話しようと思います。

読んで字の如し
多飲多尿=たくさん水を飲んで、たくさんおしっこをする ことです。

この多飲多尿という症状は、診療をする上ですごーく重要です。
飼い主さんが、「最近たくさんお水を飲むようになったんです」なんて言おうもんなら、我々獣医師は、
なんだかイヤな予感…あれもこれも検査しなくては…と頭の中をフル回転し始めるのです。

では、どのくらい水を飲むことを多飲と呼ぶかというと

1日で体重1kgあたり100ml以上の水を飲んでいる、つまり体重5kgの動物なら500mlのペットボトル1本分という感じです。
でも意外と、1日に何mlの水を飲んでいるかなんて、わからないもんです。

なので、いつもなら1日で取り替えているボウルの水が半日で空っぽになっていたり、
普段より水を飲んでいる時間や回数が増えたり、ということで気がつかれる飼い主さんが多いです。

次に多尿とは、1日で1kgあたり50ml以上の尿が出ること、なのですが、これこそ普通に生活してても計測しませんよね。
なので、粗相をしてしまう、排尿時間が長い、尿の色が薄い、猫だと猫砂の尿の塊がいつもより大きい
なんていうのがサインになります。

もちろん、動物がよく運動をした後や、暑い日は、一時的に多飲多尿は見られます。
ウェットフードを食べることも尿量が増える原因の一つです。
これらは健康な動物で見られるフツーのことなので問題ありません!

そんなことを除外しつつ、本当の多飲多尿がある場合は

糖尿病とか…

腎臓病とか…

ホルモンの病気とか…

その他もろもろ、イヤーな病気の可能性があります…。

もちろんその症状だけで診断することはできないので、各種検査をして診断を進めていくことになりますが、これらの病気の多くは早期発見することで、その予後が大きく変わってくるのです。

そのため、日頃から飲水量や、尿の量や色を観察することがとっても大切です。
もちろん個体差もありますし、日によっても違うので、あくまでも「大まかに」でオッケーです。

ぜひ今日から、動物のおしっこシーンをじーっと見つめましょう!
おしっこやウンチをしている時の動物って、真剣そのもので、すごくかわいいですよね!

良いトイレショットがなかったので、桃が包んであるビヨビヨ?を首につけられて不快感あらわなヤグラでお別れです!

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