病気

ジアルジア症

皆様こんにちは!

今回は犬や猫の下痢の原因の一つであるジアルジア症についてお話させていただきます。

ジアルジアとは、小腸に寄生して下痢や腹痛、食欲不振を起こす寄生虫のことであり、特にブリーダーやペットショップなど、多島飼育の子犬や子猫で感染率が高いと言われています。ただ、感染はしているが症状が現れないケースも多いので要注意となっています。

多くはシストと言われる感染可能な形で排泄され、他の動物がそれを経口的に摂取することによって感染が成立します。環境中では、シストが入った糞便や、それが雨風などによって土壌や水に溶け出した状態で存在しています。シストにおいては消毒薬や環境に耐性があります。

しかもなんと、ジアルジアの一部には人に感染するものもいるので、動物から人に感染する可能性もあるのです。なので、しっかり治療しなければ動物にも人にも症状が出てしまう非常に厄介な寄生虫となっています。

当院では、検査として主に糞便検査による虫体の確認を行っています。ただ、寄生虫全般に言えることなのですが、必ずしも一度で検出されるわけではないので、場合によっては繰り返し検査を実施する必要があります。
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治療としては、メトロニダゾールが有効だと言われています。その他、熱湯による消毒や、感染動物の糞便の処理方法に気を使う必要もあります。

特に子犬や子猫を飼い始めたばかりで下痢に悩んでいる方は、気軽にご来院下さいませ。

獣医師 日向野