皮膚科

皮膚科について

犬・猫にとって非常に身近なものである皮膚病に対応する診療科目です。
皮膚病は、アレルギーの関与があると生涯付き合っていかなければならないこともあります。診断には検査の結果だけでなく、犬種・年齢・生活環境・皮膚の状態・症状などを踏まえた複合的な判断が必要です。
皮膚病の治療方法は内服薬、外用薬、注射、スキンケアなど多岐にわたります。いずれにおいても飼主様の協力が欠かせません。

こんな症状はありませんか?

  • 身体をかゆがっている
  • 足をよく舐めている
  • 赤いぶつぶつができている
  • 毛が抜けてきた
  • 目や耳の周りが赤くなっている
  • 顔・耳などをよく掻いている
  • においが気になる

定期的なシャンプーはとても大切です

皮膚病は薬を一度や二度飲んで治るということは少なく、継続的に治療を行うことが多いです。そのため、飼主様には、薬の副作用や内服する目的、治療を続ける意義など、知っておいていただきたい大切な事柄がたくさんあります。

皮膚病の治療時には、治癒効果を高める効果がある薬用シャンプーによるケアがとても大切です。定期的にシャンプーをしてあげることで、内服薬の量や頻度を無理なく減らせることもあります。
適切なケア方法を知ることで治療をサポートできますので、日々お家で行っている洗い方に関する疑問もお気軽にお尋ねください。

考えられる主な病気

  • アトピー性皮膚炎

    対象動物

    猫
    犬

    若い犬・猫によく見られる、強いかゆみを伴う皮膚病の代表格です。かゆみの症状だけが若い頃から続いている場合は年齢を問わず認められますが、年齢を重ねてから突然かゆみの症状が出た場合は、アトピー性皮膚炎ではなく他の皮膚病を先に疑います。
    感染症をともなうことが多いため、細菌感染症やマラセチアなどが見つかったときは先に感染症の治療を行います。

    治療方法

    アトピー性皮膚炎への有効性が認められている動物用の医薬品は複数あるので、患者様それぞれの症状に合った薬を処方します。また、お薬の量や回数をなるべく減らすため、外側からの治療やスキンケアも同時に行います。

  • アレルギー性皮膚炎

    対象動物

    猫
    犬

    アトピー性皮膚炎とフードの成分によるアレルギーか、ノミによるアレルギー症状が代表的な原因である皮膚炎です。強いかゆみをともない、犬の場合は前足先や他の部分を舐めて赤くなる、後ろ足で強く掻くなどの様子が見られることが最大の特徴です
    フードに含まれる特定の成分やノミが原因とわかれば症状を軽減することができますが、アトピー性皮膚炎も関連している場合は薬を投与しなければかゆみがなくならないこともあります。

    治療方法
    フードの成分が痒みの原因と疑われる場合
    かゆみの出にくいフードに変更し、症状が軽減されるかどうかを約2ヶ月間観察します。かゆみが少なくなったようであればそのフードを継続します。
    ノミが疑われる場合
    一般的なノミの駆除を行い1ヶ月ほど観察します。
  • 膿皮症

    対象動物

    犬

    健康な皮膚にも存在する菌(常在菌)であるブドウ球菌の異常増殖が原因で起こる皮膚の病気です。
    通常、健康な皮膚は常在菌に対して一定のバリア機能を備えており、異常増殖を起こすことはありません。他の皮膚病や免疫力の低下、誤ったスキンケアによって皮膚の抵抗力が失われると、細菌が侵入・増殖して病変を形成します。
    病変が表皮内にのみ見られる表在性膿皮症と、より深い層である真皮に起こる深在性膿皮症があります。

    治療方法

    抗菌薬、外用薬、薬用シャンプーなどから適したものを選んで治療を行います。
    抗菌薬でも改善しない場合や再発がみられる場合は、原因菌の薬剤への耐性化や、外部寄生虫症またはアレルギーが基礎疾患として存在する可能性が考えられます。

  • 皮膚糸状菌症

    対象動物

    猫
    犬

    真菌(カビ)の糸状菌が皮膚の角質層や爪、被毛などの角化細胞に侵入・増殖したことが原因で皮膚症状が引き起こされる病気です。
    犬・猫から人へ感染するものもあるので、治療にあたっては人への感染を防ぐための工夫が必要です。

    治療方法

    症状に合わせて、内服や外用薬、シャンプー療法により治療を行います。

当院で行う検査

  • 皮膚スタンプ検査(細菌検査)

    皮膚表面の分泌物や細胞、微生物などを採取し、細菌やマラセチアの感染、炎症細胞、腫瘍細胞などの有無を調べる検査です。
    病変部にスライドグラスを押し付けたり、セロハンテープを貼り付けたりした後、染色して顕微鏡で状態を確認します。

  • 皮膚掻爬(そうは)検査

    先端がスプーン上になっている鋭匙(えいひ)という医療器具で病変部を削り取り、顕微鏡で観察する検査です。疥癬、ニキビダニなどの寄生虫の存在が疑われる場合に行います。

  • 被毛検査や細菌・真菌培養検査など

    皮膚病変や治療の反応によっては、菌の感染が疑われる被毛を採取し、直接顕微鏡で観察する被毛検査や、専用の検査キットに毛を入れて菌の増殖を確認する細菌・真菌培養検査などを行います。

  • アレルギー検査

    アトピー性皮膚炎や食物アレルギーが疑われる場合に、原因である物質(アレルゲン)を特定する目的で行う検査です。血液を採取し、外部専門機関に検査を依頼します。