循環器科
循環器科について
主に心臓病に対応する診療科目です。
犬・猫は、加齢にともなって心臓病の診断をされる機会が増加するものです。さらに最近では、動物病院における診断技術の向上により、今まで見逃されてきた生まれつきの心臓病などを治療することも増えています。
当院では、これまで根治が難しかった動物の心臓病の外科的治療にも力を入れています。
考えられる主な病気
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僧帽弁閉鎖不全症
左心房と左心室の間にある僧帽弁が変性し閉鎖不全を起こすことで、全身に送る血液の一部が左心房に逆流してしまう病気です。
高齢の犬にもっともよくみられる病気であり、チワワやダックスフンド、プードル、キャバリアなどの小型犬に多く認められます。特に8歳以上の小型犬種では90%以上が罹患しているといわれています。
逆流した血液によって拡大した左心房が気管を圧迫して咳が出たり、全身に送る血液が減少することで循環が悪化して疲れやすくなったりすることが主な症状です。さらに進行すると、肺に水が溜まる肺水腫となって鬱血性心不全を発症し、生命に関わることもあります。治療方法
診断は、臨床症状、胸部X線、心電図、超音波検査(エコーカルディオグラフィ)などが組み合わせて行われます。治療には薬物療法が主に用いられ、心臓の負担を軽減し、症状の進行を遅らせることが期待されます。特に利尿薬、降圧薬、強心薬が使用されることがあります。
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肥大型心筋症
左心室の筋肉の肥大化によって内腔が狭くなり、広がりにくくなって拡張障害を起こす病気です。特に猫に多く見られ、猫全体の15%が罹患しているともいわれています。
肥大型心筋症の結果として左心房が拡大すると、胸水や肺水腫によって呼吸困難の症状が出ることがあります。また、同時に血栓ができやすい状態となり、動脈血栓症など生命に関わる病気に発展することもあります。治療方法
診断は獣医師による臨床検査や画像診断(超音波検査など)が行われます。治療には薬物療法が一般的で、心臓の負担を軽減するための薬や症状の管理に使用いたします。
症状が進行してしまった場合には、獣医師による適切な治療計画行います。
当院で行う検査
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超音波検査
体の外から超音波を当て、心臓の内部構造を調べる検査です。循環器科においてもっとも重要な検査であり、病変部を具体的に特定することができます。心臓の構造や血流の異常を検出したり、血流速度を測定することも可能です。
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レントゲン検査
心臓の肥大があるか、肺や気管、血管等の異常があるかどうかを調べるための検査です。2-3方向の体位で撮影を行い様々な角度から異常がないかを調べます。
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心電図検査
心臓の電気的な活動の様子をグラフ化して確認し、心拍数や不整脈の有無、種類などを調べる検査です。
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血圧検査
血圧が正常であるかどうかを調べる検査です。特に猫の場合は、高齢化によって高血圧を引き起こす病気になりやすいため血圧検査を必ず行います。また、心臓病の薬は血圧を下げる効果を持つものが多いため、薬が効きすぎていないかを確かめる目的でも血圧を測定します。
当院では、診察室の中で飼主様と一緒に血圧の測定が可能です。