病気

ノミ注意報

夏が来ると思い出す
かゆいかゆーい家族のお話です。

気温と湿度がグッと上がるこの季節、大繁殖するノミの家族のお話です。

 

ノミのお母さん、ノミ子は犬や猫の血を吸い、せっせと体の上で1日に約30個の卵を産みます。

お父さんのノミ彦は、基本的に血を吸うだけです。子育てに参加はしません。

教育方針は基本的には放任主義、産み落とされた卵や幼虫たちは、動物の体から落ち、各自、自由行動です。

そのフィールドは、家庭のカーペットの上、家具の下、動物の寝床、飼い主さんのお布団だったりします。

ノミの幼虫たちはノミ成虫の糞、動物のフケ、食べこぼしのゴミなんかを食べて、それはもう、たくましく

育っていきます。

そして2回の脱皮を経てサナギとなり、羽化すると強靭な脚力を身につけ、大ジャンプ!

再び動物の体にくっついて、血を吸う立派なノミ成虫となり、故郷に錦を飾るわけです。

 

擬人化しすぎて話が見えにくくなってしまいましたが、つまりは、ノミの繁殖力と、ジャンプ力はすごいぞっていう話です。

 

動物についたノミは、いわゆるノミ駆除薬(動物病院で処方されたものが望ましいです!)で割と簡単に駆除できるのですが、お家の中にばら撒かれた卵や幼虫の駆除は、目で見えにくい分時間がかかります。

掃除機をかけたり、天日干ししたり、バルサン焚いたり…..

本当に大変です。

なので私は、ノミが発生してしまったお家のご家族に一通りお話をして、動物にお薬を処方して、診察室を出られる時に、

ついつい、「頑張ってください!」と声をかけてしまうことも多いです。

まあ、最終的には科学の力で人間側が勝利する戦いなのですが、その間にやっぱり、人間がノミに刺されたり、動物が痒くて可哀そうだったりするので、やっぱり予防が大事だなと、思うわけです。

ノミが運んでいる病気や寄生虫もいるので、そちらの観点からも、予防が大事です。

予防期間は4月から11月、月1回の予防薬の使用が推奨です!

皆様もくれぐれ、ノミの家族にお気をつけください。

 

画像を検索していると、ノミとダース・ベイダーがよく似ているなと思いました。特に口元が…。

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獣医師 後藤