犬にもあります!ドライアイ!
みなさんこんにちは!
今年も残すところあと数週間、色々あったかと思いますがやり残したことはありませんか?
スッキリして新年を迎えるためにあと一踏ん張り頑張りましょう!!
さて、今回は犬にもありますということでドライアイについてお話させていただきます。
<ドライアイとは>
ドライアイとは乾性角結膜炎と言われ、上眼瞼にある涙腺と下眼瞼にある第三眼瞼腺で作られている涙が、何らかの原因で分泌されなくなり、目の乾燥によって角膜や結膜に炎症が起きてしまう病態です。原因として一番多いのが局所的な免疫介在性疾患が多く、その他に顔面神経麻痺やジステンパーウイルスの感染、糖尿病、甲状腺機能低下症、一部の薬剤投与によっても引き起こされます。
⚪︎好発犬種
- ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア
- アメリカン・コッカー・スパニエル
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シー・ズー
- ペキニーズ
- ミニチュア・シュナウザー
- ヨークシャー・テリア
- パグ
- イングリッシュ・ブルドッグ
などが言われており、猫では稀となっています。
<症状>
・軽度では眼不快感、結膜充血、粘液性の目やに
・重度では粘液性で膿性の目やに、角膜の血管新生、角膜色素沈着
・急性では疼痛や角膜潰瘍
<検査>
主に涙の量を測定するシルマー試験が行われ、15mm/分であればドライアイが疑われ、5mm/分以下であれば重度となります。その他の併発や原因がないかとして、目に光を当てるスリットランプや、角膜潰瘍がないかをみるフルオレセイン染色を行います。
<治療>
免疫介在性疾患が疑われる際は、免疫反応を抑制する眼軟膏や点眼が行われます。また、目の乾燥を防ぐために涙の代わりになるヒアルロン酸点眼や人工涙液が使用されます。そのほか感染をコントロールするために必要に応じて抗生剤の点眼も使用する場合があります。
ドライアイは完治することがほとんどなく、多くは生涯にわたって眼軟膏や点眼が必要となってきます。時にコントロール不良で症状が悪化する場合もあるため、目の症状で異常を感じたら早めにご相談ください。
獣医師 日向野