犬の目が赤い!病院へ連れて行くべき?
「目が赤い」というのは飼い主さんが気づきやす症状ですが、一体どのようなことが考えられるのでしょうか?
興奮(遊んだ後など)や緊張でも目が赤くなることがありますが、病院へ連れて行くべきか悩みますよね。中には緊急性が高いものもありますので、悩んだらすぐに病院へ連れて行きましょう!
目が赤い場所は?
目が赤い時によく充血という言葉が使われますが、それ以外にも目が赤くなる原因には出血もあります。目の表面が赤いのか、目の中が赤いのかで大きく分けられます。目の表面では充血や出血、さらに血管新生というものも見られます。目の中は基本的に出血によるもので、これを『眼内出血』と言います。
目が赤くなる原因は?
目の表面が赤くなる原因
- 結膜炎
- 角膜潰瘍、角膜穿孔
- 乾性角結膜炎(ドライアイ)
- ぶどう膜炎
- 緑内障
- 白内障
- 水晶体脱臼
目の中が赤くなる原因(眼内出血)
- 角膜穿孔
- 重度のぶどう膜炎
- 緑内障
- 白内障
- 腫瘍
- 網膜剥離
- 眼底出血
- 水晶体脱臼
中には激しい痛みで食欲が落ちたり、さらには失明してしまう病気もあります。
病院へ連れて行くべき症状は?
目が赤くても、興奮や緊張などで一時的なものもあります。そのような場合は落ち着くと自然と赤みは消失します。それでも消えない赤みが充血や出血の可能性があるでしょう。特に以下のような症状が見られたら病院への受診をおすすめします。
- 涙が多い
- 眼やにが多い
- 羞明(目をしょぼしょぼしている)
- 元気がない
- 目を痛そうにしている
症状が出ている時の対処法
できるだけ目を触らせないようにすることが重要となります。動物は触ったらダメと言っても触ってしまいますので、タオルを巻いたり、エリザベスカラーをつけたりして、すみやかに病院を受診するのがいいでしょう。人で使用している目薬はかえって症状を悪化させてしまうものもありますので使用は避けましょう。
病院では目が赤くなっている原因を検査し、それに対する点眼薬や投薬、時には外科手術によって治療を行って行きます。
まとめ
目は日頃の生活の中でも気づきやすいところだと思いますので、普段からスキンシップを取るときに観察してあげるといいですね。目の病気は放っておくと怖いものも多いので、今回挙げた注意点を参考に、異常だと感じたらすぐに病院へ駆けつけるようにしてあげてください。
獣医師 日向野