役立つ話

ネコの妊娠や出産について

「これって発情?」、「これは妊娠している?」、「出産の時に飼い主は何したらいい?」

今回はネコちゃんの発情や妊娠のあれこれについてお話しさせていただきます!

ネコの発情

メスネコは、一般的に生後6〜12ヶ月で性成熟を迎え、発情が見られると言われています。この発情には、発情周期と言われている周期があり以下の通りになっています。

①発情前期 :1〜2日
       普段より活発になる、まだオスを受け入れない。

②発情期  :交尾した場合は約5〜7日、交尾しない場合は約8日。
       大きな声で鳴き、オスを受け入れるためお尻を上げる(ロードーシス)。

③発情休止期:1〜2週間
       交尾した場合は排卵し、卵胞が退化し黄体が形成される、オスを受け入れない。
       交尾しなかった場合は排卵せず、黄体も形成されない、数日後また発情前期に至る。

  ⇩①〜③を2.3回繰り返した後

④無発情期 :1〜2ヶ月、特に発情兆候はない。

特にネコは、他の動物と違い交尾排卵動物と言われており、交尾がないと排卵はされません。この①〜④が高頻度で起きるため、メスネコにおいては1年間の発情周期は13±4.9回とされています。ネコには人のように閉経はなく、かなり高齢でも発情は見られますが、年齢とともにその兆候は弱くなりほとんど発情はないかのように感じるようになっていきます。

猫の妊娠期間

ネコの妊娠期間は58〜66日であり、最大8頭まで出産します。妊娠すると2〜3週間ほどで乳首がピンクになり、1週間ほど食欲が落ちる時期があります。その後はお腹の膨らみ、体重の増加、食欲の増加、活動量の低下、時には攻撃的になります。妊娠50日ごろには胎動を感じることができます。出産が近づくとお乳が出てくるようになり、食欲低下、落ち着きがなくなる、静かな場所で巣作りを始める、体温が下がるようになります。

出産の準備で必要なもの

上の項目で記載したように、出産が近づくと静かな場所を探すので、静かな部屋にサークルやダンボールなどを準備してあげましょう。いわゆる『お産箱』の準備ができたら、中にタオルやペットシーツを敷いてあげましょう。妊娠期間は質の良い総合栄養食と新鮮な水をいつでも摂取できるようにしてあげてください。ネコは安産が多いですが、事前に出産でトラブルが発生した時に対応してくれる動物病院へ連絡をしておくことも大事です。

出産の流れ

1、分娩の準備

出産の初期には、子宮が収縮し始め、子宮の出口が徐々に開いていきます。この段階では、まだ強くいきむ様子は見られないことが多く、落ち着かずに歩き回ったり、巣の中に入ったり出たりすることがあります。頻繁に触ったり、周囲の人が行き来したりすると、母猫が落ち着かなくなることがあります。

2、いよいよ出産

子宮の収縮が強くなると、母猫はお腹に力を入れて強くいきむようになります。その後、

陣痛→胎盤が出てくる→子猫が生まれる

という流れになります。

子猫が生まれると、通常は母猫が胎盤を破り、子猫を舐めて呼吸を促します。その後、臍の緒を処理します。ここでは基本的に母猫が自然に行うため、飼い主さんは静かに見守ることが大切です。ただし、母猫が胎盤を破らず、子猫の顔が膜に覆われたままになっている場合は注意が必要です。

3、胎盤の排出

子猫が生まれた後に胎盤が排出されます。胎盤は緑色〜暗緑色に見えることがありますが、これは犬や猫の胎盤に含まれる色素によるもので、必ずしも異常ではありません。母猫が胎盤を食べてしまうこともありますが、ある程度であれば母猫の滋養になります。ただし、食べ過ぎると下痢の原因になる可能性がありますので注意しましょう。可能であれば生まれた子猫の数と胎盤の数を確認しておくと良いでしょう。

4、出産の休憩時間

ネコの出産では、子猫が1頭生まれるたびに次の子猫がすぐ生まれるとは限りません。子猫が生まれた後、母猫が子猫を舐めたり授乳しながら、しばらく休むことがあります。そのため、次の出産が出てこないと焦る必要はありません。

【トラブルかも!】
・強い怒責が20〜30分以上続いているのに胎子が出てこない
・胎子が産道に見えているのに出てこない
・胎子がまだ残っている状態で大量の緑〜黒色分泌物が出る
・母猫の状態が悪化
・次の胎子が長時間出てこない+陣痛が再会しない

これらの異常が認められたら動物病院へ連絡し指示を仰ぎましょう!

まとめ

ネコの出産は基本的には人の手は必要がないことがほとんどです。仕事から帰ってきたら出産が終わっていたなんてこともあります。出産には何が必要か、どのように出産が進むか、何が異常かをしっかり理解した上でサポートしてあげてください!

獣医師 日向野