役立つ話

冬の猫さんの水分補給🐈‍⬛

こんにちは。

近頃は気温が低い日が続き、ようやく秋が到来したような気候になりましたね。

暑い時期は人間同様、猫さんも水分をしっかり飲めていたように感じます。しかしこの頃我が家のもずくくんはめっきり水分を摂る量が減ってしまいました。 

「うちの猫、もしかして水分不足になっていない?」

と、お悩みの飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は寒い時期の猫の水分補給についてのお話をします。

・ 猫が水を飲まないとどうなる?

そもそも猫の祖先は、乾燥した砂漠地帯で暮らしていたリビアヤマネコだといわれています。そのため、少ない水分でも体内で効率よく使える体の仕組みをしています。

標準的な体重5kgの猫の場合、1日に必要な水分量の目安は約280ml(コップ約1.5杯分)。この中にはドライフードやウェットフードなどの食事から摂る水分も含まれています。

しかし、必要量が少ないからといって水分補給を怠ると、以下のようなさまざまな身体の不調や病気を引き起こす原因になります。

 脱水症状: 元気がなくなる、食欲低下、毛並みが悪くなる、皮膚をつまんですぐに戻らないなどの症状が現れます。重度になると命にかかわる危険もあります。

 腎臓の疾患: 猫は濃い尿を作るため、腎臓に負担がかかりやすい体の構造をしています。水分不足で尿が濃くなると腎臓へ大きな負担となり、高齢になるにつれて慢性腎臓病などのリスクが高まります。

 尿結石: 尿中のミネラル成分が固まり、血尿や排尿時の痛みなどを引き起こします。水分をしっかり摂って尿を薄くし、老廃物を排泄することが最大の予防です。

 膀胱炎: 尿量や排尿回数が減ることで膀胱内で細菌が繁殖しやすくなり、頻尿や血尿につながります。悪化すると尿道閉塞を引き起こす緊急性の高い病気です。

・冬に猫が水を飲まなくなる原因

人間に置き換えると、体調に異変を感じるほどなら水を飲みたくなるはずなのに、なぜ猫は水を飲まなくなってしまうのでしょうか。主な原因は以下の通りです。

① 季節的な要因(活動量の低下)

秋から冬にかけては気温が下がり、猫自身の活動量や代謝が低下します。そのため夏場に比べて喉が渇きにくくなり、自然と飲水量が減ってしまいます。また、冬の暖房による室内の乾燥や脱水にも注意が必要です。

② 水の温度や新鮮さが好みではない

猫は非常にグルメで、水に対してもこだわりがあります。例えば長時間放置されてカルキ臭くなった水や冷たすぎる水を嫌がる傾向があります。

③ 食器や水飲み場の環境が気に入っていない

 ヒゲが食器のフチに当たって不快

 プラスチックやステンレスの食器のにおいが苦手

 人の出入りが多い場所や、落ち着かない場所に水飲み場がある

 トイレの近くに水を置いてしまっている

こうしたちょっとしたストレスが、飲水量を減らす原因になります。

食器が気に入らずに手ですくって飲む実家の猫

④ 口の中の痛み

口内炎、歯周病、歯肉炎など、口の中に痛みやケガがあると、水を飲む動作自体がつらくなり控えてしまうことがあります。よだれが増えたり、口臭が強くなったりしていないか確認してあげましょう。

・たくさん水を飲んでもらう工夫

 🐈 新鮮な水をこまめに取り替える

朝晩の最低2回は器をきれいに洗い、常に新鮮な水を用意しましょう。カルキ臭が苦手な猫ちゃんには、一度沸騰させて冷ました水や、浄水器の水もおすすめです。

🐈水飲み場の「数」と「場所」を増やす

家の中に猫ちゃんが好きなスポットを何か所か選び、水飲み場を分散させましょう。トイレや大きな音がする家電の近くは避け、静かで落ち着く場所に置くのがポイントです。

 🐈食器を見直す

ヒゲが当たらない広めの器や、猫が飲みやすい高さのある陶器製の器に変えてみるだけで、急に飲むようになることもあります。

 🐈水の温度を工夫する

冬は冷たすぎる水を嫌がる猫ちゃんもいます。人肌程度(36〜38℃くらい)に少し温めたぬるま湯を出すと、飲んでくれることがあります。

🐈食事から水分を摂る

なかなか水を飲んでくれないときは、水分含有量の多いウェットフードを取り入れたり、ドライフードにぬるま湯やスープをトッピングしたりして、食事と一緒に自然に水分が摂れる工夫をしましょう。

冬場は、夏の暑い時期に比べてどうしても猫ちゃんの飲水量が減りがちです。

「もともと水をあまり飲まないから」と見過ごしてしまうと、知らず知らずのうちに脱水が進んだり、腎臓病や尿結石などの病気を引き起こしたりするきっかけになってしまいます。

もし、環境や食器を工夫しても全く水を飲んでくれない場合や、元気や食欲がない、排尿の様子がおかしいといった異変を感じたときは、病気が隠れている可能性もありますので、無理をせず早めに動物病院にご相談ください。

寒い冬も元気に健康に過ごせるようサポートしてあげましょう!

愛玩動物看護師 溜池

布団から出ない我が家の猫