病気
猫の若年性歯周病🐈
一般的に、猫の歯周病は加齢に伴って増えていきます。
しかし、若い子猫でも歯周病を発症することがあります。
若い猫さんで起こる歯周病は若年性歯周病と呼ばれ、若年性歯周病は過形成性歯肉炎と若年性歯周炎に分けられます。
過形成性歯肉炎
奥の臼歯部に限局して現れ痛みのない増殖性の歯肉炎です。
アビシニアンやペルシャが好発です。
若年性歯周炎
痛みのある歯周炎が口腔内全体に認められます。
6〜9ヵ月齢に多いとされ、歯が生え変わる時期に初めて徴候が見られることが多いです。
無治療や治療が奏功しない症例では急速に病態が進んで重度の歯周炎になってしまうことがあります。
ウイルスが関与していることもあるため、ワクチン接種や若い時から口腔内のチェックをすることで予防し、お家でのデンタルケアや歯石がついていれば定期的な歯石除去を行うなど早期の治療が推奨されます。
今のところ確立された治療法はないですが、歯石除去、抗菌薬の使用、グルココルチコイド投与などの治療に反応が悪い症例では、全臼歯抜歯をすることで徴候の改善がみられることもあります。
口腔内に痛みがある場合、口を気にして触ったりくちゃくちゃする、よだれが増える、ご飯を食べなくなるなどの症状が見られることが多いです。
見た目で歯茎の腫れや出血などの症状がなくても、上の様な症状があれば目で確認できない範囲で炎症が起こっている可能性もあるため早めにご来院ください。
人間と同じく猫さんも、お口の健康は身体の健康につながるため定期的なお口の中のチェックをお勧めします!🦷
獣医師 児島🐱