病気
うさぎの不正咬合
みなさんこんにちは!いよいよ肌寒くなってきていますね!
さて、今回はウサギ🐇で多い病気の『不正咬合』についてお話ししようと思います!
不正咬合とは
不正咬合はウサギの診察で非常に多く遭遇する疾患です。ウサギは歯が生涯に渡って伸び続けるという特徴があり、これによって噛み合わせが悪くなると、不適切な方向に歯が伸び続けることになります。これによってちゃんと噛めなくなったり痛みが出ることで起きる病態が不正咬合となります。不正咬合は前歯にあたる切歯と奥歯にあたる臼歯の両方のパターンがあります。
原因
- 外傷、特にケージを齧るなど
- 不適切な食事
- 代謝性の骨疾患
特に食事に関しては、低繊維質の食事で牧草を食べずにペレット主体になった食事や、糖質が高いおやつなどを与えられている場合に、歯をすり合わせる行為が行われずに伸びてしまうケースが多いです。
症状
- 食欲低下、食べようとするが食べない
- 歯ぎしりをする
- 下顎が汚れる
- 涙や眼脂、くしゃみや鼻水などの他の症状がある
- 便が少ない
- 体重減少
検査
主に視診と耳鏡を使って臼歯の観察を行います。実際に歯の全体像を把握するためにレントゲンを撮る場合もあります。
治療
基本的に伸びている歯を処理しないといけないため、歯を削ったり切断をすることが多いです。特に臼歯の処理や抜歯が必要な場合に麻酔を行うこともあります。膿んでいたり炎症があればそれに応じての投薬が必要になるでしょう。
以上がウサギの不正咬合でした。普段から少なくとも切歯を観察してあげることと、食事には気をつけてあげてください。牧草をしっかり食べてもらうことが大事になります。他の症状から気づくこともあるので、不正咬合の症状が見られたら一度ご来院ください!
獣医師 日向野