ワクチンの副反応
こんにちは
春の予防のシーズンがやってきました。
狂犬病ワクチンや混合ワクチンを接種しに動物病院に行く機会もあるかと思うので、今回はワクチンの副反応について紹介しようと思います。
症状
最も重篤な反応としてはアナフィラキシーショックがあります。
その他の反応は顔面の腫脹、掻痒、元気食欲消失、嘔吐、蕁麻疹、下痢、発熱などです。
犬で最も多く見られるものが顔面腫脹です。その次に多いのが掻痒や元気食欲消失、嘔吐などです。
猫では元気食欲消失や発熱の症状が見られることが多く、犬と異なってアナフィラキシーショックはほとんど認められません。
発生率
副反応の発生率は犬で0.62%、猫で1.25%という報告があります。
猫での発生率のほうがやや高いようです。
発生までの時間
犬におけるアナフィラキシーショックは接種後20分以内に8割ほどが発生しています。そのため、病院でワクチン接種した後は20分ほど病院内で待機しておくと、万が一アナフィラキシーショックが起きてしまったときに安心です。
アナフィラキシーショック以外の副反応については犬ではほとんどが10時間までに発生します。一方、猫では24時間を超えても発生することがあるため、犬と比べて長時間注意してあげた方がいいと思います。
抗体検査
ワクチンによって得られる抗体があるかどうかを血液検査で調べることができます。
抗体検査によって抗体価を確認した上でワクチン接種のタイミングを決定することにより、副反応のリスクを減らすことができます。
ワクチン接種は動物の健康を守るために必要なことですが、副反応のリスクも少なからずあります。
ワクチン接種後に副反応が起きた場合でも動物病院にて対応ができるため、できるだけ午前中に来院していただけると安心です。
また、接種後はなるべく安静にして、体調の変化を観察してあげてください。
獣医師 茶谷